どんな鍵盤で始めるか
アコースティックピアノを置けないなら、電子ピアノで始めても十分です。ただし鍵盤の数と押したときの感触は確かめておく必要があります。軽く押せる鍵盤にばかり慣れると、後で本物のピアノを弾いたときに指の力が足りなく感じられ、音の強弱の調整も難しくなります。
- 標準的なピアノと同じ88鍵なら、学べる曲に制限がない
- 押したときに重みのある製品のほうが本物のピアノに近い
- 61鍵のような小さな鍵盤は安いが、曲によっては音が足りない
- サステインペダルをつなげるか確認する
ピアノは一人でも始めやすい楽器ですが、最初のいくつかを間違えると長く苦労します。鍵盤選び、姿勢、楽譜の読み方、両手練習の順番をまとめました。
アコースティックピアノを置けないなら、電子ピアノで始めても十分です。ただし鍵盤の数と押したときの感触は確かめておく必要があります。軽く押せる鍵盤にばかり慣れると、後で本物のピアノを弾いたときに指の力が足りなく感じられ、音の強弱の調整も難しくなります。
椅子の高さは、座ったときにひじが鍵盤とほぼ同じか少し高いくらいが目安です。椅子はひざが鍵盤の下に少し入るくらいの距離に置き、背筋を伸ばしつつ力は入れません。指はボールを軽く握ったように丸くし、指先で鍵盤を押します。手首が鍵盤より下に落ちたり上に盛り上がったりしないようにし、肩が上がっていないかもこまめに確かめます。最初の姿勢がそのまま癖になるので、独学でも鏡や動画で自分の姿勢を確認するとよいでしょう。
鍵盤は白鍵と黒鍵が決まった模様で繰り返されています。黒鍵は二つの組と三つの組が交互に並んでいて、二つの組のすぐ左にある白鍵がドです。この模様さえわかれば、鍵盤がどれだけ多くても、どこからでも音を見つけられます。鍵盤の真ん中あたりのドが中央のドで、楽譜を読むときの基準になる音です。最初は目を閉じて黒鍵の組を手で探り、ドを見つける練習をすると、鍵盤の位置が早く手に馴染みます。
ピアノの楽譜はふつう二段で一組になっていて、上はト音記号で主に右手、下はヘ音記号で主に左手が弾きます。最初からすべての音符を素早く読もうとせず、基準になる音をいくつか先に覚えて、そこから一つずつ数えていく方法が楽です。
ピアノでは両手とも親指を1番、人さし指を2番、中指を3番、薬指を4番、小指を5番と呼びます。初心者向けの楽譜には音符の上にこの番号が書かれていて、これが運指です。どの指で弾いてもその瞬間は音が出ますが、次の音へ移るときに指が足りなくなったり、手がもつれたりします。最初は面倒でも書かれた運指を守る習慣をつけておけば、曲が速く複雑になったときにその差がはっきり表れます。薬指と小指が弱く感じるのは誰もが通る道なので、ゆっくり鍛えていけば大丈夫です。
最初から両手で弾こうとすると、頭が二つのことを同時に処理しなければならず、かえって進みが遅くなります。片手ずつ十分に覚え、手が自然に動くくらいになってから合わせるほうが早く上達します。
ピアノの独学には大きく二つの道があります。一つは楽譜に書かれた音をそのまま弾く方法で、クラシックや編曲された演奏曲を弾きたいならこちらが合っています。もう一つはコード名を見て左手の伴奏の形を作り、歌に合わせて弾く方法で、好きな歌の伴奏をしたいならこちらのほうが早く楽しさを味わえます。どちらが優れているというより、目標によって違います。最初に何を弾きたいかを決めておけば教材や練習の方向を選びやすくなり、後でもう一方も学ぶとお互いの助けになります。
最初の曲は、大好きな難しい曲より、手の位置があまり変わらない短くゆっくりした曲がよいでしょう。一曲を最後まで弾き通した経験が、次の曲へ進む力になります。ペダルは音を長くつなげてくれますが、最初から使うと間違った音や途切れた音が隠れて、練習がぼやけてしまいます。手だけで正確に弾けるようになってから加えるのがおすすめです。練習中に手首や指に痛みが出たら休んで姿勢を見直し、続くようなら専門家に診てもらいましょう。
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